キングオブコント2010

賞レース向きなコントとそうではないコントの明暗がよりいっそうくっきりした気が。

■TKO
好みのコントじゃないけど、目新しさはないけど、やっぱりテレビという媒体にしっくりなじんでいて、それも一つの才能だよなと思いました。やっぱり彼らはコント師ではなくTVタレント。それとコントではあるあるだけど、冒頭に演者が状況説明をするのは個人的に萎えてしまう。

■ロッチ
もうロッチは賞レースでなくてもいいからこのままロッチらしくいておくれ!って心から思いました。賞レースなのにこんなに心がほんわかしてにこにこになれるコントをするロッチは今すぐ保護すべき。

■ピース
ピースは視聴者にとって目新しく若手でも、やっぱりAGEの兄貴でした。きちんと自分たちをわかった上で、大舞台で変に着飾ったり(衣装等の意味じゃなく)格好つけたりしないで直球でピースのコントをやりきっていてとてもかっこよかった。子供から大人まで幅広い人気を得てしまうね。嬉しいね。さみしいね。ありがとう。がんばれ!これから大変なことになるぞ。

キングオブコメディ
高橋さんの甘噛みが気になったけど、予想通りキングでした。去年の東京03並みの爆発は感じなかったけど、なんとなく今回はこのコンビが優勝する姿しか想像できませんでした。キンコメなら、今後もあまり変わらずにコントをやり続けていく図が見えるなー。以外にそれって重要な要素だと思う。KOCは歴史が浅いから一概に言えないけど、M-1後の漫才師に比べコント師が賞獲得後もコントを続けている気がするのは、しずる村上さんが言うように漫才はそれ自体が自己紹介になっているのに比べ、コントは別人を演じるが故にお茶の間に馴染みにくい(また一から自己紹介する必要がある)ってのもあるのだろうか。

ジャルジャル
結果はどうあれ自分は嬉しかったです。ジャルジャル全開で(笑)。好き嫌いがくっきりわかれそうだけど、前回は出せなかった彼ら独特の飄々ととんでもないコントをやってのける愛すべき憎たらしさが良く出ておりました。やっぱ天才だと思うよ。

エレキコミック
あのキンコメからの既視感ばりばりなおこちゃま姿に、のっけからご愁傷さまです…としか言えなかったなぁ。似て非なるもの感がありありと。あともっといいネタあったような。うむむ。

ラバーガール
KOCでラバガが見れて嬉しかった。低体温万歳!個人的にラバガは低体温なほどおもしろみが増す気がするので、2本目もいけしゃあしゃあと真顔なやりとりが見たかったかな。

■しずる
もう天才!そしてばかちん!
やっぱり私がこんなに血わき肉おどるコントをする人たちは今のところいないです。前回といい今回の1本目といいネタ選びにある程度信頼をおいてたのですが、2本目がまさかのパンティー。レシアで見たときもそれほど構成的によくできてるとも思わなかったけど、お気に入りだったのか?同じ方向性なら「落語家の妻」のほうがよくできてると思うけどなぁ。下ネタぶっこみたかったんなら「息子の誕生日プレゼント」ぐらいやればよかったのに。ってぶつぶつ言うほどやっぱり好きすぎる。点数の落差には正直吃驚させられたけど、すっぱり諦めもつくし、しずる自身に「あ、これは受けねんだ」ってことが伝わったと思うし、それだけしずるの期待値が高かったってことだと解釈してしまおう。それにしても珍しく池田が闘志むき出しにしててキレッキレでよかったなぁ。1本目の点数でたあとのあの不服そうな顔!
基本的に好きなコンビには自分たちらしさが失われるくらいなら賞レースに縛られないでほしいなーと思うのですが、しずるに関して言えば競うことに関して相性がいいのか、らしさで度肝抜くほど高評価っぽいのでまた頑張ってほしいです。
次回は是非グランジもあの舞台に。(できればライスも)